うにぶろっさむ
登れない登れない。 登れないのなら浮かべばいいじゃない! ふろーとふろーと
2010
April 06
April 06
母親泣いた
妹泣いた
私は泣かなかった
図書館からの帰り道、私は車の中で本を読んでいた。
私は本に集中してた。
辺りは田んぼ道、比較的見やすい道だった。
そこは十字路、左側には家があった。
衝撃音と振動が同時に来て、何事かと横を見ると、車が突っ込んでいた。
小さな車だった。前の部分がひしゃげていて少し煙が上がっていた。
強引に下げようとする相手の車。ぎいいときしむ音が鳴り響く。
親が車を降りて相手に怒鳴りつけた。
小さい道とはいえ、十字路の真ん中に車をそのままにするわけにはいかないのか、バックして路肩に車をつける。
親は車から降りて、携帯でどこかに連絡している。
私は車で本を読んでいた。
少しすると祖母が来た。祖母は私たちの心配をしてくれた。
もっと時間がたつと警察が来た。私と妹は祖母の車に乗って待っていた。
ぼーと待っていた。
そのあと、祖母が一応事故のところに行くように言う。
私と妹は事故現場に戻る。
家の車はサイドのエアロが外れていた。助手席側のドアが歪み、閉まらなくなってもいた。
少し待っていたのだが、そのうち妹が泣き出してしまった。
それにつられて母親も泣いた。
私は泣かなかった。
私たちは誰もけがはしていなかった。
事故のとき、私は助手席にいたのだが本に集中していたため、ぶつかったときにその瞬間を見ることはなかった。
逆に妹と母親は私の横に迫る車を見ていたのであろう。
もしかしたら私は今頃、挽肉になっていたのかもしれない。
そんなことは明白であるのに、私は事故の後も車で本を読み続けていた。
心配する人をよそに……である。
私はくるっているのだろうか。
妹泣いた
私は泣かなかった
図書館からの帰り道、私は車の中で本を読んでいた。
私は本に集中してた。
辺りは田んぼ道、比較的見やすい道だった。
そこは十字路、左側には家があった。
衝撃音と振動が同時に来て、何事かと横を見ると、車が突っ込んでいた。
小さな車だった。前の部分がひしゃげていて少し煙が上がっていた。
強引に下げようとする相手の車。ぎいいときしむ音が鳴り響く。
親が車を降りて相手に怒鳴りつけた。
小さい道とはいえ、十字路の真ん中に車をそのままにするわけにはいかないのか、バックして路肩に車をつける。
親は車から降りて、携帯でどこかに連絡している。
私は車で本を読んでいた。
少しすると祖母が来た。祖母は私たちの心配をしてくれた。
もっと時間がたつと警察が来た。私と妹は祖母の車に乗って待っていた。
ぼーと待っていた。
そのあと、祖母が一応事故のところに行くように言う。
私と妹は事故現場に戻る。
家の車はサイドのエアロが外れていた。助手席側のドアが歪み、閉まらなくなってもいた。
少し待っていたのだが、そのうち妹が泣き出してしまった。
それにつられて母親も泣いた。
私は泣かなかった。
私たちは誰もけがはしていなかった。
事故のとき、私は助手席にいたのだが本に集中していたため、ぶつかったときにその瞬間を見ることはなかった。
逆に妹と母親は私の横に迫る車を見ていたのであろう。
もしかしたら私は今頃、挽肉になっていたのかもしれない。
そんなことは明白であるのに、私は事故の後も車で本を読み続けていた。
心配する人をよそに……である。
私はくるっているのだろうか。
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